「ドゥーリアのボールルーム」は、 2026年6月に東京・アートセンターBUGで開催予定の医療的ケア児・者の養育者と、クィアカルチャーを生きてきた人たちが、同じプロセスに居合わせながらパフォーマンス制作を行うプロジェクトです。本企画では、特定の立場や経験を説明したり、社会的なメッセージをまとめたりすることを目的としていません。
異なる背景や速度を持つ人たちが、同じ時間・同じ場に居合わせてしまう。その状況そのものを、ひとつの構造として提示することを試みます。
展示会期に先立ち、展示やパフォーマンスの「解説」や「補足」とは異なる時間軸で、いくつかのフリンジ企画(対談・レクチャー)を行います。
医療的ケアを必要とする子どもの養育経験を背景に表現活動を行っていらっしゃる山本さんと、フェミニズム/クィアカルチャーの文脈で活動してきたブブ・ド・ラ・マドレーヌさん。異なる立場のお二人を「ドゥーリアのボールルーム」にお招きし、今回初めて言葉を交わしていただきます。

今回の対談では、事前に内容の打ち合わせを行わず、それぞれの言葉がその場で並ぶ状況をつくります。
形式はシンプルで、

・一人が一定時間(約8分)話す
・もう一人が続けて話す

という流れで進めます。

互いの話をまとめたり整理したりすることは必須ではありません。
 噛み合わなさや沈黙、話が途中で途切れることも含めて、そのままの状態を大切にしたいと考えています。


【こんな方におすすめ】

▷異なる立場の言葉が並ぶ時間に関心のある方
▷「理解する」ことよりも、居合わせることに興味がある方
▷きれいに整理された結論ではなく、途中の状態に触れてみたい方
▷「対話」という言葉を少し違う角度から考えてみたい方

開催日時

2026年4月8日(火)19:30-21:00

会場

オンライン

参加費

無料、事前要申込


撮影:早川智彬
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ
アーティスト/ドラァグクイーン

1961年大阪市生まれ。関西在住。学生時代は演劇に没頭。1990年代より国内外で映像、パフォーマンス、立体や絵画作品の制作と発表を続ける。ダムタイプの舞台作品《S/N》(1994-96年、15ヶ国20都市にて公演)に出演。近作は《人魚の領土ー旗と内臓》(2022年)など。アーティストとしての活動と同時に、HIV/AIDSと共に生きる人々やセックスワーカー、女性、セクシュアルマイノリティの健康や人権についての市民運動や福祉相談業務に携わる。年に数回、京都クラブメトロ等にてドラァグクイーンとして出演。共著に『セックスワーク・スタディーズ−当事者視点で考える性と労働』(SWASH編、日本評論社、2018年)など。第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展「In Minor Keys」(2026年5月9日~11月22日)に参加予定。

山本美里
写真家

1980年生まれ。2008年、第3子が障害を持って生まれ、「医療的ケア」を必要な子の親となる。その息子が特別支援学校入学を機に、学校待機の日々が始まる。2017年京都芸術大学通信教育学部美術科写真コースへと進み、息子に常に付き添う自分自身を被写体とした写真作品の制作を開始。2021年写真集「透明人間 -Invisible Mom-」自費出版し、展示活動を始める。2023年12月、再構成、再編集した写真集「透明人間 -Invisible Mom-」をタバブックスより出版。2025年に子を亡くし、現在は主に自分自身の身の回りで起きた出来事や想いをテーマにし、制作、展示、講演活動を続けている。

Website : https://inbisiblemom.studio.site/
Instagram : @m.yama_moto

も/MO

台北育ち、京都市在住。覚えやすくするために名字の一文字目を活動名の「も」としています。
2025年までNPO法人Dance Boxのダンスカンパニー「Mi-Mi-Bi」のメンバーとして活動。
システムエンジニアとしてキャリアを積む中、自身の病やそこからはじまる医療、医療以外の社会的な経験を通じて「ケア」とその手前にあるその対象が持つ共振性に関心を持つようになりました。言語化すると難しいことでも、アイディアを直感的に理解したり、いろいろな人と体験を共有できるような企画を立案していきます。
主な出演作に、Monochrome Circus「FLOOD」(2019、京都芸術センター)、Mi-Mi-Bi「島ゞノ舞ゝゝ」(2024、豊岡演劇祭公式プログラム)など。