開催概要
昨年はバグスクールの来場者として、今年は運営アシスタントとして本展に携わる山下港さん。そんなバグスクールと縁が深い山下さんが企画するユニークな鑑賞プログラムです。
本展タイトルにある「野性」や「都市」について、山下さんと一緒に考えてみませんか?
2025年1月9日(木)19:00-20:30
無料
事前要申込

1988年生まれ。東京大学先端科学技術センター所属。バイオテクノロジーの研究をしながら、アートの活動も幅広く展開しています。アートとサイエンスの根底に共通してある人の素朴な関心に、新鮮な気付きと感動が生まれる企みを目指しています。アーティストとサイエンティスト、そのどちらでもない人とが接し、繋がり、刺激し合い、創発が起こるような時間と場を生むための触媒になりたいんです。
主な展覧会歴として、個展「Unit―単位―」(代田橋 納戸 / gallery DEN5、東京 、2024)、グループ展「誕生日」(新宿ゴールデン街ソワレ、東京、2023)など。
主なキュレーター実績として、加川日向子個展「橙の木」(バックパックブックス、東京、2024)、O JUN×田中裕貴「湖と思春期」(バックパックブックス、東京、2024)など。
都市と野性をめぐる対話の場
バグスクール2024における運営アシスタント・山下港が企画したユニークな鑑賞プログラムである。
前半は、山下が用意したワークシートに沿い、本展のタイトル「野性の都市」にちなんで、「都市の中の自分」と「自分の中の野性」に関する問いに答えていく形式で始まった。その後、それぞれの問いに対して、参加者一人ひとりが自身の思考を共有する時間が設けられた。「どのような都市に住んでいるか」「その都市に対してどのようなイメージを抱いているか」「自分が“野性”を感じるときとはいつか」といった問いへの答えに、参加者の背景が自然とにじみ出て、 共感できる感覚や価値観の違いなどを丁寧に見つめ直す場となった。
後半は、山下による鑑賞ツアーが行われた。都市を構成する環境や社会といった外的要因に意識が向けられた作品と、都市からインスピレーションを受けて内省的にとらえた作品を順に紹介する構成となっていた。プログラム全体を通して、都市を起点に外界と内面を行き来し、「都市の中のオレ、オレの中の野性」というテーマを実感する時間であった。