開催概要
本展で平松可南子さんは水の作用によって変化し続ける現象に着目して作品を制作しました。
プログラム当日は、平松さんと一緒に東京駅周辺の「駅もれ」を巡りながら、制作時に大切にしている感覚を参加者と共有します。ユニークな視点で東京駅を探索してみましょう。
2025年1月25日(土)17:00-18:30
無料
事前要申込

1997年大阪府生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究室修了。
アリが砂を積む行為や雨のたびに変化する水たまり、噴射しながら重力で形を保っている噴水など、ものが繰り返しあらわれ、変化してゆく現象をモチーフとして描いている。それらのものや事象は、境界線が曖昧で正面性を持っていない。絵と正対した鑑賞だけでなく、展示という状況を含めた絵画表現を模索している。
主な展覧会:
2024年「TOKAS-Emerging2024 / 砂を積む」トーキョーアーツアンドスペース、東京
2023年 個展「イ反」三菱一号館歴史資料室、東京
2022年 個展「すこしずつちがう」六本木アークヒルズ25階、東京
主な受賞歴:
2022年 第25回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト
2022年 ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2022(三菱地所賞)
2022年 ART IN THE OFFICE2022
隊長、あっちにも駅もれ発見!
平松が最近強い関心を寄せており、今回の展示にも取り入れた”駅もれ(駅構内の水漏れ対策の構造物)”を東京駅で探すツアーを行った。まず、事前課題として各自が見つけてきた駅もれの写真を見せ合い、平松の解説を聞いた上で、東京駅の構内へと繰り出した。参加者で周囲をキョロキョロしながら探し歩くと、多くの人が忙しなく行き交う駅の構内に、何箇所も駅もれが見つかった。みんなでそれぞれの液漏れをじっくりと鑑賞し、一つ一つが持つ、その場所の漏れ方と対策を講じた人に応じた特有の造形の妙味を味わった。平松は事前の調査で候補の駅もれを見つけていたのだが、積極的な参加者の目によって平松自身も驚く新しい駅もれが見つかることもあれば、駅もれのような配線に騙されることもあるなど、予定していた内容を超えた充実のツアーとなり、平松が大事にしている何気ない物に対する新鮮な見方を、東京駅の駅もれからリアルに体験することができた。(本展運営アシスタント:山下港)