開催概要

アートセンターBUGで2024年6月26日~7月21日に開催する小林颯個展「ポリパロール」の関連イベントとして、実在の人物を取材して、演じる「ドキュメンタリーアクティング」という手法で制作をする筒|tsu-tsuさんをお招きし、ワークショップを開催します。
本ワークショップでは、筒|tsu-tsuさんが実践されているドキュメンタリーアクティング*の一部を体験することができます。
BUGには普段の会場の様子を記録している 受付日誌 があります。受付さんが時間帯ごとで交代しながら、会場の様子や来場者(鑑賞者)の声を記録しています。
受付日誌は個人情報となるような情報は載っておらず、情報が限られたものになるため、参加者の皆さんは実際に受付に入っていたBUGスタッフに話を聞いて情報を集めたり、その日の天候や、来場された時間帯などをヒントにし、最後には実際にBUGの中でその鑑賞者を演じてもらいます。
この受付日誌をもとにしたドキュメンタリーアクティングにあたって、演じる上での心構えや、Acriptについて、筒|tsu-tsuさんからレクチャーをいただきます。他者らしさ、他者がつらなることで浮かび上がるBUGらしさ、言葉の所有権について、思いを巡らせる時間になるかもしれません。

<小林颯さんより>
「他者の言葉を借りて使う」一方で、その他者に「似ていると思ったらおわり」という、筒さんの考えるドキュメンタリーアクティングの方法論に興味を抱きました。私も普段、よそ者と言葉に関心があり、映像や詩、パフォーマンスをやってみるなかで、どうしたらその人らしさが現れるか日々苦戦しています。今回ワークショップを経て、おしゃべり、サブテキスト、演じ合うことから、他者らしさと言葉の関わりをじっくり考えたいと思いました。

*ドキュメンタリーアクティングとは?
実在の人物を取材し、演じる一連の活動のこと。最終的に出来上がるパフォーマンス単体が作品というわけではなく、相手と出会って、関係性を結び、インタビューをして、「アクリプト(acript)」と呼ぶ演技のための地図をつくる。それを相手に見せて「こんな言い方しないよ」とか「いや、ネクタイのつけ方はこうだ」と言われたりしながら、だんだんとその人が自分の身体に書き刻まれていく、その一連の過程を「ドキュメンタリーアクティング」と名付けました。

[こんな人におすすめ]
・小林颯さんの制作について知りたい方
・筒|tsu-tsuさんの作品・活動に興味がある方
・演技に興味がある方、または挑戦してみたい方

[受付時間]
18時より受付開始します。

[集合場所]
BUG
千代田区丸の内1丁目9−2 グラントウキョウサウスタワー 1階

[対象]
高校生以上

[定員]
8名

[参加費]

無料

[参加申込]
要事前申し込み
※定員に達し次第、受付終了となります。

[持ち物]
特にありません。

開催日時

2024年7月19日(金)18:30-20:30

参加費

無料
事前要申込、会場開催


筒|tsu-tsu

ドキュメンタリーアクター。山梨県在住。2022年から山梨県河口湖町にてアーティスト・ラン・レジデンス「6okken」を設立・運営する。近年の活動に、十和田市現代美術館「地上」、ANB Tokyo「全体の奉仕者」など。主な受賞に、第28回CGC最優秀賞、やまなしメディア芸術アワード山梨県賞など。Forbes Japan 30 under 30 2023選出。

筒instagram:https://www.instagram.com/tsu_tu_/
筒ポートフォリオ:https://t.co/Hrytfo30Lf

小林 颯/hayate kobayashi

1995年北海道生まれ。ドイツ・ベルリン在住。
東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。公益財団法人江副記念リクルート財団 アート部門 リクルートスカラシップにより渡独。2024年にベルリン芸術大学大学院アートアンドメディア科修了。器として映像を捉え、自作の装置から新たな語りの形を探る。近作は、翻訳とアイデンティティの観点から、装置、映像、詩作を通じて、エクソフォニーと語りについて再考している。2020年制作の「灯すための装置」が第24回文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞を受賞。Forbes 30 Under 30 Asia 2022 The Arts に選出された。
https://www.recruit-foundation.org/student/kobayashi_hayate/


イベント風景