黒川岳「ふれる、みる、きく:アートセンターBUGの“地水火風”」(2/1 土 開催)
開催概要
黒川岳さんの展示作品にある「地・水・火(陽)・風」4つの視点から、身体をつかって都市空間と関わってみるプログラムです。
内容は4種類あり、天候、気温、明るさから当日のプログラムが確定します。黒川さんの制作過程を体験しながら、五感を使って都市に触れてみませんか。
2025年1月18日(土)17:00-19:00
無料
事前要申込

音を奏でることや聴くこと、あるいは様々な対象に触れるといった行為・出来事についての考察を出発点として、彫刻やパフォーマンス等の作品を制作している。
https://gakukurokawa.com/
主な展覧会:
2023年 「美しいHUG!」八戸市美術館、青森
2023年 個展「el cielo y el desierto están haciendo empanadas」FINCH ARTS、京都
2021年 個展「甕々の声」アートラボあいち、愛知
主な受賞歴:
2023年 令和5年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者
2018年 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018公募大賞 準グランプリ
ありふれた環境との特別な関わり方
黒川自身の作品と同じく、「地・水・火・風」という身近で素朴な自然の素材に、新鮮な気付きを得るワークショップを行った。各回の内容は、その日の気象条件などによって黒川が決定した。1回目のテーマは風。長い竹ひご2本の間に紙を貼り、外の風を感じたり、お互いが送る風を感じ合ったりした。最後に、BUGのあるリクルートのビルの最上階まで外の空気を送って行った。2回目のテーマは火(明かり)。竹ひごと紙、電球で作った灯籠のような装置を頭に被り、夕暮れの街に繰り出した。徐々に辺りが暗くなってくると、それぞれの体は闇に紛れ、頭の柔らかい間接光が都市の夜闇の中散らばり、揺れた。3回目のテーマは水と地。雨の上がった街で、水たまりの上に紙を乗せて地面の姿を紙に写し取った。その紙を長い糸で指に結び付け、地面を這わせながら歩くことで、写し取るのとはまた違う地面の感じ方を体験した。以上のような体験を通して、参加者は黒川自身の制作を追体験することができた。どの回も、テーマは普段の都市の暮らしの中にも当たり前にあるものだったが、黒川らしい視点を持ち込むことで、それらとの全く新しい関わり方ができることを実感する時間だった。(本展運営アシスタント:山下港)