開催概要

中田愛美里さんは陶器作品に役を与え物語を演じてもらうことで映像を制作します。当日は中田さんが用意した土のかけらに想像を巡らせながら、箱庭のなかで物語を紡いでみます。絶えず変化する都市において「信じること」の大事さを優しく伝えてくれるかもしれません。

【アーティストから皆さんへ】

私は普段、陶器作品に役を与え物語をつくるような作品を制作しています。
なぜこのような作品を作り続けているのかまだ探っている最中ですが、最近は「何でもないものが特別になる瞬間」を追い求めているんじゃないかと感じています。そしてその瞬間をつくるためには、誰よりも私がただの土のかけらを信じなければなりません。
人間は人間として生まれた以上、何かを信じることへの欲求があると考えています。それは宗教のようなものに限らず、尊敬する誰かの言葉だったり、何かの経験だったりと人により様々です。
何もかもが溢れかえり、目まぐるしく移り変わるこの都市の中で、私たちはそれを追い求め見失ったりしながらも生きていかなければなりません。
周りにある何かや誰か、あなたのそばに在る「大切」のかけらを丁寧に探し出し、ひとつひとつ小さな箱庭に詰めてみましょう。
たとえ他の人から見たらただの土のかけらでしかなくても、あなたが役を与えればそれは星くずにだってなれるのです。
ここで触れたかけらたちの感触、箱庭でつくられた物語が、何かを特別に変えるその瞬間が、いつかあなたをそっと助けてくれると私は信じています。

開催日時

2025年1月12日(日)14:00-16:00

参加費

無料
事前要申込

Screenshot
中田愛美里/Emiri NAKADA

東京都出身。東京藝術大学 大学院美術研究科 彫刻専攻 修了。
プロのバレリーナを目指し舞台上で役を演じる経験をもとに、セラミック、CG/映像を用いた作品を制作している。日常生活から感じられる演劇的な要素を、バレエや演劇の演目、童話などをベースとした物語に落とし込む。空洞なセラミックと役の入れ物としての空虚な人間たちを重ね合わせ、ひとの在り方を模索する。

主な展覧会:
2024年 「Draw Lines & Shapes in My Maps」T&Y gallery、ロサンゼルス
2024年 個展「WHEEL of FORTUNE」GALLERY ROOM・A、東京
2024年 「beyond form/かたちなき野性 GUSHA GUSHA,KUSHA KUSHA」21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3、東京

主な受賞歴:
2022年 TOKYO MIDTOWN AWARD 2022 グランプリ(アートコンペ )
2022年 CAF賞2022 入選

 


プログラム実施風景