開催概要

中田愛美里さんは陶器作品に役を与え物語を演じてもらうことで映像を制作します。当日は中田さんが用意した土のかけらに想像を巡らせながら、箱庭のなかで物語を紡いでみます。絶えず変化する都市において「信じること」の大事さを優しく伝えてくれるかもしれません。

開催日時

2025年1月12日(日)14:00-16:00

参加費

無料
事前要申込

Screenshot
中田愛美里/Emiri NAKADA

東京都出身。東京藝術大学 大学院美術研究科 彫刻専攻 修了。
プロのバレリーナを目指し舞台上で役を演じる経験をもとに、セラミック、CG/映像を用いた作品を制作している。日常生活から感じられる演劇的な要素を、バレエや演劇の演目、童話などをベースとした物語に落とし込む。空洞なセラミックと役の入れ物としての空虚な人間たちを重ね合わせ、ひとの在り方を模索する。

主な展覧会:
2024年 「Draw Lines & Shapes in My Maps」T&Y gallery、ロサンゼルス
2024年 個展「WHEEL of FORTUNE」GALLERY ROOM・A、東京
2024年 「beyond form/かたちなき野性 GUSHA GUSHA,KUSHA KUSHA」21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3、東京

主な受賞歴:
2022年 TOKYO MIDTOWN AWARD 2022 グランプリ(アートコンペ )
2022年 CAF賞2022 入選

 


かけらのものがたりに癒やされて

中田の作品のミニチュア版のような陶の人形やオブジェ(=”かけら”)を使い、自身の内面を表現した箱庭を作るワークショップを行った。まず参加者は、中田が自身の作品と同じように制作した3〜4cm程のかけらの中から、自分自身に近いものと、自分の大切な人や物に近いものを選んだ。そして、自分の理想の姿をイメージして自身のかけらに色を塗った。最後に、砂の入った箱の中に、それらのかけらを自由に配置して、自分だけのものがたりを作った。全員が作り終えると、一人ずつ、どんなかけらのどんなものがたりを作ったのか、自身のバックグラウンドも交えながら紹介し、中田が丁寧にコメントしていった。それは箱庭を使ったセラピーのように、親密感のある優しい時間だった。「(自身の制作と同様に)ワークショップでも、なんでもない土のかけらを特別にする体験をして欲しい」と語った中田の言葉通り、参加者それぞれが特別な体験をすることができた。(本展運営アシスタント:山下港)