野口竜平さんの代表作、足一本一本に独立した知性がある「蛸」に着想を得た《蛸みこし》を、本展のために制作された物語に沿って、体験いただくプログラムです。
当日はエイリアン博士と交流しながら、実際に蛸みこしを担ぎます。作品の起点となった「操られ/担がされ性」の感覚について一緒に観察していきましょう。

【アーティストから皆さんへ】
一本一本の脚に独立した知性がある「蛸」をモチーフに生まれた、〈蛸みこし〉を担いで東京駅周辺を探索してみるプログラムです。
８人の個々━━８つの脚それぞれの主体的な意思によって動く〈蛸みこし〉ですが、時折、操っているのか、逆に操られているのか、わからなくなることがあります。実はこれは、人間の社会にも頻繁に起こっていることなのではないでしょうか。
今回はその「操られ/担がされ性」に着目し、８人の人間を操ることで移動する、”蛸型エイリアン”という物語のもと〈蛸みこし〉を実施します。
私は、蛸やエイリアンなど「異質な他者」に光を当てることから、私や私たちの当たり前が相対化される瞬間を起点に制作をしてきました。この参加型プログラムを「遭遇の方法」と捉え、わからないものに出会うことで照らし出される、私/私たちについての不思議に向き合える場にしたいです。
当日は、エイリアン博士になってみなさんをお待ちしています。

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突如、上空からゆっくりと降り立った蛸型エイリアンは、８人の人間にとりつき、８人を独立した脚のように操ることで移動することが確認されている。この生き物の目的が、地球上の有機生物と同様、種の存続であり、その方法が環境の探索と自己の変容であると仮定すると、果たして、ここで移動する８人は、蛸型エイリアンにおける「環境」なのか、それとも「自己」なのだろうか。今回は、この蛸型エイリアンの謎に迫るべく、研究員として、エイリアンの脚になりたい有志の子供たちと保護者を募集する。

エイリアン博士
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