開催概要
小林美香さんは、写真、アート、ジェンダーに関連する文筆活動などでご活躍されています。本イベントは、アーティストの矢野憩啓さんがその著書『その〈男らしさ〉はどこからきたの? 広告で読み解く「デキる男」の現在地』に関心を抱いたことがきっかけで実現しました。
書籍では、栄養ドリンク、缶コーヒー、下着、メンズ美容、ホスト看板、選挙ポスターなど、様々なメディアに登場する「男らしさ」のイメージ(虚像)を分析。そのルーツと影響を深く掘り下げながら、CMやポスターなどに描かれる「理想の男性像」が、どのように作られ、私たちの価値観に影響を与えてきたのかを考察しています。
矢野憩啓さんは「自分の身体」や「男性性」など、近年関心を抱いているテーマについて学びを深め、社会的な視点を作品に取り込もうとする中で、小林さんの書籍と出会いました。今回のトークイベントは、矢野さんの作品と社会との接点を探る、新たな試みともなります。
本イベントでは、広告や街に現れる表象が私たちに与える影響について、そして本展の展示作品にも触れながら、多角的な視点からお話しいただきます。
こんな方におすすめ
・アーティスト、アーティストの作品に興味をお持ちの方
・小林美香さんに興味をお持ちの方
・BUG Art Awardに興味をお持ちの方
・「理想の男性像」とは何かを考えてみたい方
2025年11月8日(土)19:00 – 20:30
無料
事前要申込
BUG
50名

国内外の各種学校/機関、企業で写真やジェンダー表象に関するレクチャー、ワークショップ、研修講座、展覧会を企画、雑誌やウェブメディアに寄稿するなど執筆や翻訳に取り組む。2007〜2008年にアメリカに滞在し、国際写真センター(ICP)及びサンフランシスコ近代美術館で日本の写真を紹介する展覧会/研究活動に従事。2010年から19年まで東京国立近代美術館客員研究員を務める。東京造形大学、九州大学非常勤講師。著作に『写真を〈読む〉視点』(単著 青弓社、2005)、『〈妊婦アート〉論 孕む身体を奪取する』(共著 青弓社、2018)、『ジェンダー目線の広告観察』(単著 現代書館 2023)、『その〈男らしさ〉はどこからきたの? 広告で読み解く「デキる男」の現在地』(朝日新書 2025)がある。アメリカの漫画家マイア・コベイブの自伝作品『ジェンダー・クィア』(サウザンブックス 2024年)の翻訳を手がけた。
Webサイト インクルーシブ・マーケティング・ラボ(IML) https://inclusive-marketing-lab.com/

2000年千葉県生まれ。2023年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。
自身と関わりのあるモチーフや無関係なモチーフを題材に絵を描く。また、それらを表す“言葉”との関係性や構造にも関心を持ち、「単語帳」というテキスト形式で表現している。
主な展覧会に、二人展「風の裏側」(Art Center Ongoing、2024年)、個展「GREEN SCREEN」(Penguin’s House Green、2023年)、グループ展「Ongoing祭りーArt Fair Ongoing-」(Art Center Ongoing、2023年)、個展「Luminous」(多摩美術大学、2022年)など。
受賞歴として、令和四年度 多摩美術大学 卒業・修了制作展 優秀賞(2023年)、第2回BUG Art Award グランプリ(2024年)。
