「陸路(スピルオーバー#1)」参加アーティストのひとりであるFAQ?にアーティストインタビューを行いました。後半は、小宮りさ麻吏奈さん個人へのインタビューです。谷川果菜絵さんのインタビューは、MESのインタビュー動画をぜひご覧ください。
FAQ?(谷川果菜絵、小宮りさ麻吏奈)インタビュー
全体のコンセプトや他の作家の作品の内容なども交え、生存や抵抗、と言ったモチーフが共通項なのではないかと思い決定しました。
コレクティブなのもあり、それぞれの関心を共有しながらその時周囲で起きていることなども交えて制作していっています。手法は限定的ではないため、その都度企画内容によって必要な手法を選択しています。
アートを取り巻く環境の中で、クィアやフェミニズムというテーマへの関心がまだまだ低いのではないかと考えているため、その点で多くの人に自分ごととして関心を持ってもらうことが課題ではないかと思っています。
活動の中でなるべく広い視点や声を反映したいと思っているので、新聞型のZINEの政策に取り組めたことは自分たちにとって良い試みでした。今後も継続してZINEの制作やイベントなどは行なっていきたいと思っています。
毎回新しいことにチャレンジしているので難しいですが、the 5th floor で行った上映会「熟睡、東京編 SOUND SLEEP IN TOKYO, daydream」や、TABFで行ったトーク「CYBERFEMINISM INDEX クィアとフェミニズムにおけるサイバー空間と物理空間の交差」は良い転機だったと考えています。
小宮りさ麻吏奈さんインタビュー
幼少期にレオ・レオニというスイミーなどで有名な絵本作家のファンで、それが美術との出会いでした(後から知ったことですが、レオニは彫刻家・グラフィックデザイナーでもあります)。ただ、アーティストになろうと思ったことはなく、気付いたらなっていました。
絵を描くのが好きな子供でした。
漫画やサブカルチャーの中に潜んでいるクィアな存在たちに影響を受けたと思います。
油絵科に通っていたので、今は油絵をたまにしか書かなくなったことが大きな違いかもしれません。
漫画も書いているので、半分は漫画家としての仕事、半分が美術活動という感じです。
料理以外は全て制作につながっていると考えてコンテンツを摂取したり美術展に行ったりしているので基本的にほぼ活動の一貫のようなものなので、あまり実践できていません。
ただ「問う」ことができることかなと思います。社会にとって意味があるかどうか判断しづらいこと、に価値がある可能性を問いかけられることは大きな意義だと思います。
FAQ?としてはZINE制作の継続や展示なども挑戦してみたいです。
多層的な声が重なる空間にZINEを置いて、読んでもらうことができてとても稀有な体験でした。
F…figure, feminism, feeling…?
A…art, alternative, affirmative…?
Q…queer, questioning, qualia…?
その周辺、その時の関心や疑問をトピックとした記述を書き綴る、エッセイのようなコラムのような、とりとめもない交換日記から始めるネットワーク。 谷川果菜絵(MES、NEON BOOK CLUB)と小宮りさ麻吏奈の2人によって2021年に始動。 交換日記のほか、イベントや企画なども行う。