開催概要

本展の運営アシスタントを務める山下港さんが企画した鑑賞プログラムです。
本展キュレーターの池田佳穂さんも参加し、会期中の全プログラムを振り返りながら、参加者とともにバグスクールの作品に改めて向き合います。
またバグスクールならではの一風変わった作品解説トークも予定しています。予約は不要です、お気軽にご参加ください。

開催日時

2025年2月2日(日)11:00 – 12:00

参加費

無料
事前予約不要

山下港 プロフィール写真
山下港/Minato YAMASHITA

1988年生まれ。東京大学先端科学技術センター所属。バイオテクノロジーの研究をしながら、アートの活動も幅広く展開しています。アートとサイエンスの根底に共通してある人の素朴な関心に、新鮮な気付きと感動が生まれる企みを目指しています。アーティストとサイエンティスト、そのどちらでもない人とが接し、繋がり、刺激し合い、創発が起こるような時間と場を生むための触媒になりたいんです。
主な展覧会歴として、個展「Unit―単位―」(代田橋 納戸 / gallery DEN5、東京 、2024)、グループ展「誕生日」(新宿ゴールデン街ソワレ、東京、2023)など。
主なキュレーター実績として、加川日向子個展「橙の木」(バックパックブックス、東京、2024)、O JUN×田中裕貴「湖と思春期」(バックパックブックス、東京、2024)など。

池田佳穂 プロフィール写真
池田佳穂/Kaho IKEDA

インディペンデント・キュレーター。2016年より東・東南アジア中心に、土着文化 や社会情勢から発展したコレクティブとDIYカルチャーを調査。展覧会・パフォー ミングアーツ・教育プログラムなどを複合した横断的なキュレーションに関心をも つ。森美術館でアシスタントとして経験を積み、2023年春に独立。山中suplexの共同プログラムディレクター。BUGアートセンター、神戸六甲ミーツ・アート2024 beyondのゲストキュレーター。そのほかインディペンデントとして国内外の展覧会・プログラムに携わる。


バグスクール2024最終プログラム!振り返りと再発見

バグスクール2024は、会期32日間の中で、最終的に全30のプログラムが開催されるという結果となった(「走馬灯ーーク!」を含めると、なんと全31プログラム)。

プログラム前半は、本プログラム企画者の山下港とキュレーターの池田佳穂が、「走馬灯」のごとく、プログラムを通じて生まれた新たな鑑賞体験や作品の見え方、出展アーティストたちの気づきなどをテンポよく共有した。時にはプログラム参加者にも感想を伺いながら、みなで体験を振り返り、分かち合う時間となった。

後半は、一風変わった鑑賞ツアーで締めくくられた。山下が設定したNGワード―美術業界やキュレーター池田がつい頼りがちな言葉たち―を使わずに、作品の魅力を言葉にして伝えるという挑戦的なツアーである。思いのほか難航しつつも、参加者の知恵を借りながら代替表現を模索。業界の共通言語に頼らず、作品と言葉にじっくりと向き合う、非常に豊かなやりとりが生まれた。バグスクールは、開幕がゴールではなく、来場者とともに育んでいく「場」であることを、本プログラムはまさに体現していた。