開催概要

宇田川直寛さんの作品制作の手前にある思考や考え方に触れるワークショップです。
「ぐぬぬぬ!」と生活するなかで、どうしようもない状況や関係性で行き詰ることは皆さんご経験があるのではないでしょうか。
今回のワークショップではそんな状況下でも、作ることへの可能性を宇田川さんと一緒に探ってみます。
ワークショップは合計4回。全てご参加いただいても、1回だけでも可能です。前回作業したものを共有しながら進めるリレー形式を予定しています。
(最終回の成果もしくは様子は、全参加者に共有予定です)

【アーティストから皆さんへ】
私は一人なぞなぞを解くような方法で作品制作をしています。
例えば生活を送りながら疑問が湧いたとします。それになるべく頓珍漢で、それでいてあり得そうな答えを見つけてきます。そしてどうしたらそれが正解と言えるのか?を作品化していきます。
今回のワークショップでは、紐を用いた制作方法を一緒に探したいと思っています。
思い通りにいかぬ!ぐぬぬぬ!生きているとそんな状態に陥ることがあります。
私の場合は子育ての中で、ぐぬぬぬぬぬ!という気持ちを抱えてしまいます。沼の中に両足がすっぽりはまったまま、みたいな感じです。
人によってそれぞれ別の沼にハマっているわけですが、こういった状態でも制作をこっそり潜ませることができないかと思いました。
振り回されつつ、身動きできないまま、それでもそこで制作の可能性を保持すること。それは自分を取り戻したり治療する行為になるのではないかと思っています。私一人で考えていたのですが、全然うまくいかなかったのでぜひ一緒に発見して助けて欲しいと思っています。

私にはヨシという芸術家の友人がいます。彼は今ギリシャに住んでいて、その前はロンドン、その前はニューヨークに住んでいました。夏の間はアイスランドにいるそうです。
ヨシが日本に来た時に紐をくれました。そう、ヨシの紐です。彼は何かの時に何かとして使えるように紐を行く先々に持ち歩いているようです。カバンの中やポケットの中に簡単に収まるお守りのような紐はきっと私たちが沼から抜け出すのにも役立ってくれると思います。
ヨシは気まぐれなので遠い国から引っ張ってくれるわけではありませんが、まずは沼に落ちたもの同士、紐を手にするところから始めたいと思います。
私を含めた参加者は、会場でいろいろな忙しさに振り回されながら(まだ決めていませんが、片付けやお茶入れ、粘土で制作をしたり誰かを手伝ったり)紐を用いた制作方法を話し合い試して見つけていきたいと思います。
ワークショップは全部で4回ありますが、どの回も似たようなことをします。
前の回で行ったことは次の回で共有して活かせればと思っています。

開催日時

①2024年12月21日(土)13:30-14:30
②2025年1月10日(金)19:00-20:00
③2025年1月24日(金)13:30-14:30
④2025年2月1日(土)13:30-14:30

参加費

無料
事前要申込

宇田川直寛 / Naohiro UTAGAWA

主に写真を用いて作品を発表。日々の生活と同時に重ねるように行われている作品制作という妙な行為に機能している法的なものに惹かれている。「どうして私は作品を作れるのか」という内省的な文言の解釈を「正しく間違える」方法で作品化している。東京を拠点に活動。中央大学法部卒。

主な展覧会:
2024年 「写真鉱山 / 全き家ではー内訳による」Sprout Curation、東京
2023年 「幽霊の道具|TOOLS OF GHOST」Sprout Curation、東京
2021年 「あざみ野フォト・アニュアル とどまってみえるもの」横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川

主な受賞歴:
2015年 Foam TALENT the selected photographers
2013年 第8回写真「1_WALL」ファイナリスト


プログラム実施風景

12月21日(土)

1月10日(金)

1月24日(金)

2月1日(土)