開催概要

渡邊拓也さんの映像作品を上映、さらに作中で実践した発話手法を実際に体験するワークショップを開催します。
参加者の皆さんは、発話を通して言葉の持つ意味や音などを解体し、別の意味や印象への転化を試みます。
※本プログラムは、海外在住の渡邊さんとリアルタイムに中継を繋ぎ実施します。

【アーティストから皆さんへ】
ご存知の通り、言葉はつよいです。
言ったことで・言われたことでいつまでも私たちに影響を与えてくる言葉がたくさんあります。しかし、すぐに忘れることもあります。それはあまり感情に響かない言葉、言い続けているうちに自分にとっての意味が変わってしまう言葉だったり。言葉と感情と身体は、複雑に絡まり合いながら私たちの記憶とつながっているようです。
私は制作に関わった人から、とても印象的な言葉を受け取るときがあります。それは必ずしも自分の感情を揺さぶるものではないが、真剣に向き合わないといけない気がする言葉だったりします。そうした放っておいたら忘れてしまいそうな言葉を身体を通して出したりしまったりしているうちに、少しずつ自分にとっての意味が生まれてきたりします。そして、なぜ真剣に向き合わなければいけない気がするのか、その問いについて考えます。
このワークショップでは、自らの身体を使って他人の言葉を考えてみます。彫刻家が身体を使って素材と向き合うように、言葉の意味、感情、音をばらばらの素材に戻して、身体を使ってまた言葉として立ち上げます。普段とは異なる方法で言葉と接することで、新しい言葉との付き合い方を発見できたら幸いです。

開催日時

2023年12月15日(金)19:00-21:00

参加費

無料

定員

15名


渡邊 拓也/Takuya WATANABE

2016年に東京藝術大学大学院美術研究科を修了。その後、Arts Initiative Tokyo [AIT] アーティスト・プラクティス2016/2017を修了。
調査や聞き取りを通して出会ったある個人の境遇を取り上げながら、逆説的に社会の構造や力を明かすような映像インスタレーションを制作している。
https://wtakuya.myportfolio.com

主な展覧会:
2023年「誰かのシステムがめぐる時 」(TOKASレジデンス2023 成果発表展)TOKAS本郷、 東京
2022年「Meet the Residents / Open School #5」WIELS、ブリュッセル
アーティスト・イン・レジデンス経験として、WIELS Residency Programme(ブリュッセル)など。

主な受賞歴:
2023年 CAFx FILM MOSAIC Second‐prize
2016年 アートアワードトーキョー 丸の内 審査委員賞


プログラム実施風景