株式会社リクルートホールディングスが運営するBUGでは、インディペンデント・キュレーターの池田佳穂をゲストキュレーターに迎え、2024年12月18日(水)より、「バグスクール2024:野性の都市」を開催します。
本企画は、複数のアーティストを一挙に紹介する場として、アーティスト7名が小展示と多様なプログラムを実施します。アートセンターの可能性を開く、継続的な取り組みとして本企画を育てることを目標に、アーティストの思考や作品に触れる機会を創出します。これまでアートに触れる機会の無かった社会人や学生など、様々な方々にも楽しんでいただける学び場です。
◼︎バグスクールについて
「バグスクール」はグループ展と参加型プログラムを組み合わせたアートプロジェクトです。アーティストと学び合うなかで、有機的な作品購入体験も目指します。BUGの活動方針の一つであるキャリアの支援に基づき、作品販売経験の少ないアーティストにその機会を提供します。書類作成や、価格やサイズの検討などのプロセスにも関わり、アーティストの活動の幅を広げる応援をしていきます。作品販売による売上は、アーティスト収入分、配送経費等を除いた全額を「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付します。
キュレーターコメント
第二回となるバグスクールでは、実験的な学び場をつくることを改めて考えます。正解を求める学校や会社ではなく、オルタナティブな「スクール」だからこそ、作品とプログラムをたよりに、多声的な視座から私たちを取り巻く社会や環境について共に考えたいと思います。
今回は手掛かりとして、あらゆるスケール感で複層的・複合的に私たちの生活に影響を及ぼす「都市」をテーマに設定し、7名のアーティストと協働して、32日間限定のアートプロジェクト「バグスクール2024:野性の都市」を開催します。
秩序や合理性ではなく、個の感覚と意見が行き交う学び場を強調するために、タイトルには「野性」という語をつけました。本プロジェクトでは本能やプリミティブな感覚、私的な視点を意味し、参加アーティストのユニークな野性から「都市」を捉えた新作群を展示します。さらに参加型プログラムでは、アーティストの制作の手前にある思考や感覚をひらくだけではなく、都市と何かしら接続した内容で展開し、アーティストと参加者が同じ対象を共有します。
そして本展ではあえて具体的な都市像を決めません。BUGのある東京駅周辺だけではなく、都市風景の隅っこや見えない気配からイメージを膨らませた作品、もしくは都市に住む生物や往来する人々に焦点を当てたアプローチがあるかもしれません。バラエティ豊かな視点から生み出された実践を体験し、表層が引き剝がされた野性の都市を一緒に見つめてみましょう。
※バグスクールの展示作品は基本的に購入可能です。
本企画は作品購入の手前で、アーティストや作品の背景にある歴史的、政治的、社会的、文化的な文脈を理解する機会を創出し、作品売買の有機的なあり方を考える試みでもあります。
キュレータープロフィール
2016年より東・東南アジア中心に、土着文化や社会情勢から発展したコレクティブとDIYカルチャーを調査。主にインドネシア各地で展覧会やワークショップなどを現地アーティストと共同開催した。展覧会・パフォーミングアーツ・教育プログラムなどを複合した横断的なキュレーションに関心をもつ。森美術館でアシスタントとして経験を積み、2023年春に独立。
近年の実績は「オープンパークMINE:ストリート/どう遊ぶ?」(山中suplex別棟MINE、2023)、「Radical Guidebooks to Our Futures」(Leggy_/Dig A Hole Zines同時開催、2023、Jason Waiteと共同企画)、「バグスクール:うごかしてみる!」(BUG、2023)、「一人で行くか早く辿り着くか遠くを目指すかみんな全滅するか」(山中suplex、2024)、神戸六甲ミーツ・アート2024 beyondのキュレーター就任。
開催情報
2024年12月18日(水)– 2025年2月2日(日)
11:00 — 19:00
火曜
※年末年始休館:2024年12月28日(土)– 2025年1月7日(火)
無料
BUG